フリーのGISソフトQGIS(Quantum GIS)を試してみる
QGISは、シェイプファイルやラスタファイルを扱える、割と扱いやすいオープンソース(フリーソフト)のGIS(地理情報システム)です。
QGISの特徴としては、以下のような事が言えます。
・フリーソフトなので、ライセンスが不要。
・見た目がESRI社のArcGISに似ているので、ArcGISが使える人は直感的に扱いやすい。
・ArcExplorerよりも動作が安定して高速、また編集も可能。
・GRASSというGISの機能の一部をプラグインとして使用することができる。
※GRASSもWindowsにインストールできますが、日本語化されていませんし、QGISの方が見た目が綺麗でとっつき易い。
QGISに慣れてからGRASSを扱うと良いのではないかと思います。
まずは、使えるようにしてみましょう。
1.公式ページにアクセス
http://qgis.org/
2.ダウンロードページを開く
http://download.qgis.org/downloads.rhtml
3.PlatformがWindowsになっているファイルをダウンロード
(Macを使っている方はPlatformにMacを選択する)
http://download.osgeo.org/qgis/win32/QGIS-0.10.0-Setup.exe
4.インストールは、上記ファイルをダブルクリックするだけでOKです。
■扱えるファイルについて
扱えるベクタファイルは、OGRというライブラリによりサポートされており、GIS処理でよく用いられるShapeファイル、Mapinfo Fileなどを扱えます。詳しく知りたい人は以下URLで確認してください。
http://www.gdal.org/ogr/ogr_formats.html
ラスタファイルはGDALというライブラリによりサポートされており、GIS処理でよく用いられる、GeoTIFF、USGS ASCII DEM、ArcSDE Raser、ArcInfo ASCII Gridなどを扱えます。詳しく知りたい人は以下URLで確認してください。
http://www.remotesensing.org/gdal/formats_list.html
■日本語の扱いについて
QGISでは、日本語(マルチバイト文字)を含むファイルについても、普通に扱うことができます。
ファイル名が日本語でも問題ないですし、テーブル名に日本語を使っていても問題ありません。
QGISのメニューやダイアログは一部日本語化されていますが、英語の表示となっている箇所が多数ありますが、難しい英語は少ないので何とかなると思います。
注)執筆時のバージョンは0.7くらいでしたが、ver0.9くらいからほぼ日本語化されました。
■測地系について
ArcGISとは異なり、配置したシェイプファイル等の測地系を自動的に認識してくれません。そのため、配置したオブジェクト同士の位置関係が変なときは、測地系があっているか確認してください。
●GRASS
最新版のGRASS6は以下のページよりダウンロードできます。
http://grass.itc.it/
※windows版があります
「配置したシェイプファイル等の測地系を自動的に認識してくれません」と書かれていますが、プロジェクトのプロパティにて、オンザフライをチェックすれば、ちゃんと認識します。
何故これが、デフォルトでオフなのかは不明ですが。